ニキシー管時計の製作 (11) フロントパネルの製作

ようやく最後の段階まで来ました。時計の顔というべきフロントパネルを作ります。

ニキシー管の持つガラスの風合いを最大限に生かすため、時計の前面は、ニキシー管が突き出るように設計します。したがって、パネルにはニキシー管の大きさに相当する窓を開けることにします。

ニキシー管のデータシートには管の外形寸法が記載されていましたが、それほど厳密な値ではないので、あまりあてにはできません。ここでも、定規などを使って現物合わせで窓の寸法を決めます。

ニキシー管と窓との隙間が小さいほど、できばえは美しくなると思います。けれども個々のニキシー管の外形寸法には多少のばらつきがあるため、窓の寸法を ぎりぎりにすると、ニキシー管を交換したときに窓の大きさが足りなくなるおそれがあります。1mm程度の隙間は確保して設計するのが無難でしょう。

窓の形状は、気に入ったものになるまでカットアンドトライを繰り返して調整します。描いた図面を原寸大で厚紙に印刷し、カッターで切り取って現物にはめてみると、イメージがつかみやすくなります。
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もう一点、設計時に考慮することはフロントパネルの固定方法です。自作のオーディオアンプなどでよく見かけるのは、フロントパネルに貫通穴をあけて前面 から六角ネジで側板に固定する手法で、確かにネジ頭がデザイン上のアクセントになる場合もあります。しかし時計本来の機能に関係のないものは、できる限り 前面から削ぎ落としたいものです。

結局、(10)のタッチセンサー電極と同じ方法で、前面パネルの裏側にナットを埋め込み、側板の方(すなわち裏)からネジ止めすることにしました。このやり方なら、外見からはフロントパネルがどのように固定されているのか全くわかりません。

木の加工は、今回も途中まで木材加工業者さんに依頼しました。厚さ6mmのタモ無垢材に、角丸長方形のくり抜きと周囲のR面取りをしてもらっています。こちらでの加工はドリルの穴あけからスタートです。
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見ばえに大きく影響するのは、「時」と「分」の間にあるコロンの穴の位置精度です。二つの穴の中心を結ぶ線と角丸長方形の縦辺との平行度が悪いと、想像 以上に不格好に見えてしまいます。この平行度だけは0.2mmくらいの公差を狙うつもりで、特に細心の注意を払って位置決めします。それ以外の穴はたとえ 位置が0.5mmずれても、パネルを取り付けるときの微調整で十分リカバーできます。
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穴あけが完了したら、(8)と同様の塗装工程に入ります。オイルステイン→ネオラックニス→透明ニスの順です。ここまで来ると完成の姿がほとんど見えてくるので、作業がますます楽しくなってきます。

天板や側板と同じく、透明ニスは20回重ねれば十分と思っていたのですが、気温の低い冬場に塗装したので塗料ののりがあまり良くありませんでした。その ため、やりすぎかなと思いながらも、32回塗り重ねてようやく満足のいく表面状態になりました。この塗装工程でまた、2ヶ月かかってしまいました。
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